行政書士試験|嫡出推定と認知の改正点を徹底解説【令和6年施行】

民法

勉強200日目(2026年10月02日)

「嫡出推定の改正って結局何が変わったの?」「再婚後の子どもは誰の子になるの?」——試験直前期、この疑問を抱えている受験生は多いはずです。結論から言うと、令和6年4月施行の改正民法では「再婚後に生まれた子は現夫の子と推定」され、従来の300日問題が解消されました。さらに女性の再婚禁止期間も撤廃。今回は0歳2歳の子育て真っ最中の僕が、実際に「うちの子に置き換えたら?」という視点で、改正点を徹底解説します!

嫡出推定とは?改正前の制度と300日問題をおさらい

まず基本から押さえましょう。嫡出推定とは「婚姻中に妻が懐胎した子は夫の子と推定する」という制度です(民法772条)。改正前は①婚姻中に懐胎した子は夫の子、②婚姻成立から200日後に生まれた子は婚姻中に懐胎したものと推定、③離婚から300日以内に生まれた子は前夫の子と推定——というルールでした。

ここで問題になったのが「300日問題」です。例えば、DVで離婚した女性が新しいパートナーとの間に子どもを授かっても、離婚から300日以内に生まれると「前夫(DV加害者)の子」と推定されてしまう。前夫との関わりを避けるため出生届を出せず、無戸籍になる子どもが社会問題化しました。

僕も2人の子の父親として、この問題の深刻さは身に染みて理解できます。子どもに罪はないのに、法律の建て付けで不利益を被るなんて、あってはならないことですよね。この問題を解消するため、約120年ぶりの大改正が行われたのです。

ポイント:改正前:離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子と推定→無戸籍児問題が発生

令和6年改正の核心|再婚後に生まれた子の嫡出推定はこう変わった

令和6年4月1日施行の改正民法では、嫡出推定のルールが大きく変わりました。最重要ポイントは「再婚後に生まれた子は、現夫の子と推定する」という新ルールです(改正民法772条3項)。

具体例で説明しますね。Aさん(女性)がBさん(前夫)と離婚し、その200日後にCさん(現夫)と再婚。再婚から50日後(離婚から250日後)に子どもDが生まれたとします。

【改正前】離婚から300日以内なので、DはBさん(前夫)の子と推定

【改正後】再婚後に生まれているので、DはCさん(現夫)の子と推定

これにより、300日問題は原則として解消されました。ただし注意点があります。「再婚していなければ」前夫の子という推定は従来通り働きます。つまり、再婚せずに離婚後300日以内に出産した場合は、依然として前夫の子と推定されるのです。

試験対策としては「再婚後に生まれた子→現夫の子」という原則をまず覚え、その上で「再婚していない場合は従来通り」という例外を押さえてください。

ポイント:改正後:再婚後に生まれた子は現夫の子と推定(民法772条3項)

女性の再婚禁止期間の廃止|100日ルール撤廃の理由と影響

改正前の民法733条では、女性は離婚後100日間は再婚できませんでした(再婚禁止期間)。これは「父親が誰か」の混乱を防ぐ趣旨でしたが、令和6年改正で完全に廃止されました。

なぜ廃止できたのか?理由は2つあります。第一に、先ほど説明した「再婚後に生まれた子は現夫の子」という新ルールができたこと。これにより、推定が重複しても現夫が優先されるため、混乱が生じません。第二に、DNA鑑定技術の発達により、科学的に父子関係を証明できるようになったことです。

実務上のインパクトは大きいです。例えば、離婚後すぐに新しいパートナーと再婚したいカップルは、以前なら100日待つ必要がありました。今は離婚届を出した翌日にでも再婚届を出せます。

僕がClaudeに「再婚禁止期間廃止の論点整理」を依頼したところ、憲法14条(法の下の平等)との関係も指摘されました。最高裁平成27年12月16日判決では、当時の6ヶ月(180日)の再婚禁止期間のうち100日を超える部分が違憲とされましたが、今回の改正で制度自体がなくなり、男女平等の観点からも前進したと言えます。

ポイント:再婚禁止期間(100日)は完全廃止。離婚翌日から再婚可能に

嫡出否認制度の拡大|子・母にも否認権が認められた改正点

嫡出推定を覆す手段である「嫡出否認」の制度も大幅に改正されました。改正前は、嫡出否認の訴えを提起できるのは「夫のみ」で、出訴期間は「子の出生を知った時から1年以内」でした。

改正後は以下のように拡大されています。

【否認権者の拡大】

・夫(従来通り)

・子(新設)

・母(新設)

・前夫(再婚後出生の場合・新設)

【出訴期間の延長】

・原則:子の出生を知った時から3年以内(1年→3年に延長)

・子が自ら否認する場合:子が21歳に達するまで

なぜこの改正が重要なのか。改正前は、例えば母親が「この子は夫の子ではない」と分かっていても、夫が否認の訴えを起こさなければ、法的な父子関係を覆せませんでした。これでは母子の利益が守れません。

改正により、子ども自身が成人後に「生物学上の父を知りたい」と思ったとき、21歳まで否認の訴えを起こせるようになりました。「子の福祉」を重視した改正と言えます。

出訴期間の「3年」と「21歳」という数字は試験で狙われやすいので、しっかり暗記してくださいね。

ポイント:否認権者:夫・子・母・前夫に拡大。出訴期間:原則3年、子は21歳まで

認知制度の改正点|胎児認知と認知無効の訴えの変更

嫡出でない子(婚外子)の父子関係を生じさせる「認知」制度にも改正がありました。

【認知無効の訴えの出訴権者拡大】

改正前は、認知無効の訴えは「利害関係人」が提起できるとされ、範囲が不明確でした。改正後は、子・認知をした者・母が明文で認められました。

【出訴期間の新設】

改正前は出訴期間の制限がなく、何十年経っても認知無効を主張できました。改正後は原則として「認知を知った時から7年以内」という期間制限が設けられました。ただし、子が自ら訴える場合は、認知を知った時から7年以内、または21歳に達するまでのいずれか遅い時までとされています。

ここで嫡出否認との比較を整理しましょう。

| 項目 | 嫡出否認 | 認知無効 |

|——|———-|———-|

| 対象 | 嫡出子 | 非嫡出子 |

| 原則期間 | 3年 | 7年 |

| 子の特例 | 21歳まで | 7年or21歳の遅い方 |

なぜ認知無効の方が期間が長いのか?嫡出推定がある場合は出生時から父子関係が明確ですが、認知の場合は認知があって初めて父子関係が生じるため、「認知を知った時」を起算点とし、より長い期間が認められているのです。

ポイント:認知無効の出訴期間:原則7年、子は7年or21歳の遅い方まで

本試験での問われ方|過去の出題傾向と対策ポイント

行政書士試験では、親子法は民法の「親族」分野から出題されます。近年の傾向として、法改正があった分野は改正直後の試験で狙われやすいです。令和6年4月施行の本改正は、令和6年度以降の試験で要注意です。

想定される出題パターンを挙げます。

【パターン1:正誤問題】

「女性は離婚後100日間は再婚することができない」→×(廃止されたため誤り)

【パターン2:組み合わせ問題】

嫡出否認の訴えの出訴権者として正しいものの組み合わせを選べ

ア:夫 イ:子 ウ:母 エ:検察官

→正解は「ア・イ・ウ」

【パターン3:事例問題】

Aは令和6年6月にBと離婚し、同年8月にCと再婚した。同年10月にAが子Dを出産した場合、Dの父として推定されるのは誰か。

→正解は「C(現夫)」

【パターン4:数字を問う問題】

子が嫡出否認の訴えを自ら提起できる期間は?→「21歳に達するまで」

認知無効の訴えの原則的な出訴期間は?→「認知を知った時から7年以内」

数字の暗記は「嫡出否認=3年・21歳」「認知無効=7年・21歳」とセットで覚えると混同しにくいです。僕は子どもの年齢と絡めて「3歳になるまでと、21歳成人まで」とイメージしています。

ポイント:改正直後は出題可能性大。数字(3年・7年・21歳)と事例問題に注意

まとめ

  • 再婚後に生まれた子は現夫の子と推定(300日問題の解消)
  • 女性の再婚禁止期間(100日)は完全廃止
  • 嫡出否認の出訴権者は夫・子・母・前夫に拡大、期間は原則3年(子は21歳まで)
  • 認知無効の出訴期間は原則7年(子は7年or21歳の遅い方)
  • 令和6年度以降の試験では改正点からの出題に要注意

よくある質問

Q. 再婚していない場合、離婚後300日以内に生まれた子は誰の子と推定されますか?
A. 再婚していない場合は、従来通り前夫の子と推定されます。改正で解消されたのは「再婚後に生まれた子」についての推定の重複問題であり、再婚していなければ旧来のルールが適用されます。
Q. 嫡出否認と親子関係不存在確認の違いは何ですか?
A. 嫡出否認は「嫡出推定が及ぶ子」について、出訴期間内に訴えを起こして父子関係を否定する制度です。一方、親子関係不存在確認は「嫡出推定が及ばない子」(推定の及ばない子)について、期間制限なく父子関係の不存在を確認する制度です。夫が長期海外出張中など、妻が夫の子を懐胎することが不可能な場合などが後者に該当します。
Q. 改正法はいつから施行されていますか?経過措置はありますか?
A. 令和6年4月1日から施行されています。経過措置として、施行日前に生まれた子については、施行日から1年間は母による嫡出否認の訴えが可能とされています。また、子による否認権については、施行時に18歳未満の子は原則として21歳に達するまで行使できます。

嫡出推定と認知の改正、理解できましたか?僕も最初は「300日問題って何?」状態でしたが、自分の子どもに置き換えて考えると、この改正の意義がよく分かりました。法律は社会の変化に合わせて進化するもの。試験対策としてだけでなく、将来行政書士として相談を受ける立場になったとき、きっと役立つ知識です。残りの試験勉強、一緒に頑張りましょう!

📋 このブログの読者向けに作りました

頻出論点チェックシート100 — 直前期の「穴」を10分で発見

過去10年の出題傾向から厳選した100論点の自己診断シート(A4×10枚PDF)。★マークの最重要20論点だけでも本試験の約3割をカバー。

BOOTHで見る(¥500)

🐸 このブログの運営者が開発しました

PDF名前かえるくん — 請求書PDFをAIが自動リネーム

完全ローカル動作で守秘義務にも対応。電子帳簿保存法のファイル名運用を自動化するWindowsアプリです。プログラミング未経験のパパがAIと一緒に作りました。Lite版は無料で試せます。

無料版をダウンロード(BOOTH)


AIで行政書士を目指す40代パパのブログ

毎日更新中!

このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました